プレ保育3回目（第2回-③）に思うこと 〜人と人のあいだに自然があることの豊かさ〜

「もりのわ」の活動は、森のなか。
日々、同じ森を歩くことで、何が生まれるのでしょう。

子どもたちどうし。
子どもと大人。
「もりのわ」のなかにあるいろいろな関係。
その関係を育むのが、自然の、森のなかであるということ。

同じ場所、同じ時間を、集まったみんなで重ねることで、
人は、なかよくなるのです。

そう、
それは「星の王子さま」の王子さまとキツネのように。


森のなかで、私たちは言葉を交わし、あそび、共に愉しみ、
なかよくなります。

きっと、「仲良し」になる前に、
その人となりが、否応無しにぐんぐん伝わってもきます。

じゃあ、どうしたら、仲良く、みんなと気持ちよく過ごすことができるでしょうか？

そんなやりとりの数々も、
人と人との会話の他に、森から学ぶことにもなるでしょう。
森は、多くの生きものたちが、調和して暮らす場所でもあるのだから。
自然の所作があるはずです。

私たちがみんなでたのしい時間を過ごすのに、
人と人とのあいだの距離をどんどん近づけてくれるのは、

一緒にみつけた花一輪であり、
一緒にびっくりみつめた生きもの1匹であるのです。

森は、日々姿をかえ、わたしたちを迎えてくれます。
１週間でも、ずいぶんの変化を、感じ取ることができます。

そしてまた、きっとそれは、
自然だけでなく、人もおんなじ。

人は劇的に成長するのではなく、一緒に重ねる日々にこそ、かんじんがあります。
"その一日" が、とても大切なのです。


人と人のあいだに自然があることの豊かさ。
自然のなかには、和やかな会話で紡げるに事欠かないものがあふれています。

そして、それは森のなかのその場所にひっそりとある。
自然に対して私たちはいつも寄り添う姿勢、受動的に人が在るということが、
とても大切な気がします。
「あの花」に出逢うためには、私たちの方から、逢いにゆくのです。

「もりのわ」の子どもたちが、森から受け入れてもらえるようにと願っています。


子どもたちひとりひとりが、
森のなかで、どんなものを見て、聞いて、感じてゆくのか、
そしてそこに何を見出すのか

ひとりひとりの森を、大切に
過ごしてゆけるといいなと思います。


そして、また
ひとりの子どもがみつけた何かを、
みんなで共有することに、目にみえないかんじんはあるのです。


（ゆきんこ記）