もりのわ図鑑24／キイロスズメバチ

き

キイロスズメバチ（黄色雀蜂／ハチ目スズメバチ科）※要注意

ふと足元をみると、いました。
もうお亡くなりになっています。なぜ？とすぐに思いました。

ハチの多くは、女王バチのみが朽ち木のなか等で越冬し、春に目覚め、
５月に営巣を開始。夏にかけて活発に活動するという生態です。

ので、今の時期にみられるのは、越冬から明けた女王バチということになります。

キイロスズメバチは、オオスズメバチに次いで攻撃性の高いハチなので、
こんなふうに手のひらにのせるなんてことはできません。
（余談ですが、我が家にもキイロが巣を作り大変なことがありました...）


子どもたちにみせると、おそるおそる触れる子、怖がって見てる子、
ためらわずに触る子（＝わかっていない　（＾＿＾））　いろいろです。
次の日にもみせたら、昨日は怖がっていた子も触ってました。
ハチの顔をまじまじ見れた、めったにない経験となりました。

ふだん、自然観察のガイドをする時には、
５月６月頃に、ハチやヘビの説明をするのですが、
日々森のなかを散歩するもりのわ。
何度か、女王バチが飛んでいるのをみかけています。

子どもたちに、ハチに出会ったときの対処法のおはなしを
予定を早めて、することにしました。


・ハチが来たら、静かにする。さわいで、ハチをびっくりさせないこと。

・みんなが、エサや巣作りの材料じゃないとわかれば、
　ハチは飛んで行ってくれること。ハチのお母さんは忙しい。

・ハチは、黒はキライ（黒に対し攻撃性を持っている）。
　だから、目をつむる。帽子を被って、髪の毛を出さない。

・ハチがいそうな場所をズカズカ踏み込まない（オオスズメバチ対策）。
　＝草むらに入っていかない。道を歩くこと。大人に確認してね。

・ただし、ハチがいっぱいいたら（ハチの巣に触った等で）、すぐに逃げること。　
　　など。


ハチの巣コレクション♪をみせたり、
アシナガバチの今春出来たて（卵付き）の小さな巣もみてもらいました。

Yくんはさっそく帽子を被ってました。（エライ！）
子どもには、対処法は難題ですが、繰り返し、伝えることでできることもあります。
上記の５つめの注意のようなことにならないための、森での過ごし方を教えます。


森は生きものたちの先住の地。
人間の側が森に入るのですから、人間側が生きものに対しての配慮が必要です。

子どもたちには、要注意な生きものにも、
忌み嫌うのではなく、向き合ってもらいたいと願っています。


後日別な場所で、やはり
キイロスズメバチの女王、コマルハナバチの女王がお亡くなりになっているのを
みかけました。

この時期になぜか？
もちろん、過酷な冬を越え、力尽きたということはあるかと思いますが、
小さい生きものは、環境の変化にすぐに影響を受けるというのことは
想像に難くないことです。放射能の影響なのかどうか...心配です。


※越冬後の女王は、死んでいるようで生きている時があります。
　触るのには、くれぐれもご注意を。


2012年4月19日／林道、橋のてまえ