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森のようちえん 葉山 「もりのわ」

11月もりのこ 「森と放射線(放射能を正しく理解する)」

10月は、雨天のため中止だったので、2ヶ月ぶりの「もりのこ」です。

今回のテーマは、「森と放射線(放射能を正しく理解する)」です。
4月に「もりのわ」が開園して以来、
ほぼ毎日、ガイガーカウンターで放射線値を計測しています。
開園前に計った値から、葉山での子どもの野外保育について行えると判断しましたが
保育のなかでは、これはする、これはしないといった、
放射能に対しての対峙を余儀なくされています。
そのなかで、「もりのわ基準」を見定めてきたわけですが、
子どもたちに、今ココの、「森と放射線」について、
正しく理解するために、伝えるためにと、準備してきました。

以下に、昨年の今頃に書いたものを再掲載します。

森の放射線量 〜可視化して、私たちができること〜
葉山の放射線量 〜可視化して、私たちができること。その2〜


まず、ネイチャーゲームをして川原に行きました。

川原で、オリジナルの放射能のお話をやりました。
(実際に、出版されている子ども向けの絵本や、
小学校で配られている放射線の副読本をみましたが、
「もりのこ」で伝えたいことと違うという感があったので、
オリジナルのお話を作りました)


一部抜粋して以下に記します。(注*文章の無断転載はしないでください。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2011年3月11日。大きな地震がありました。大きな津波が来ました。
福島にある「福島第一原子力発電所」(原発)が爆発しました。

福島は、葉山から山や川をいくつも越えた、車でも何時間もかかる遠いところです。
福島の原発は、爆発をして、目にみえない放射線を出しました。

放射線は、風に乗って、目にみえないけど、空を飛んで来ました。
放射能は海にも流れました。
11月もりのこ 「森と放射線(放射能を正しく理解する)」_e0256851_0175541.jpg


放射線は、原発がなくても、自然のなかにもあります。
放射線は、宇宙からもやってきます。
もともと天然放射線をもっているものもあります。たとえばバナナ。
宇宙からの放射線や、天然放射線だけなら、人間は元気に暮らせます。普通です。
でも、原発から目にみえない放射線は、いっぱい出て来てしまいました。
福島からきた放射線は、風にのって、葉山まで来ました。

みんなは、そのときどうしましたか? 



さて、放射線は、もともと何に使うためにいっぱいあったのでしょうか? 

放射線は、もともと電気をつくるために使うものでした。
都会の人たちが電気を使うためです。葉山も都会に入ります。
なので、みんなも入ります。

みんなは電気を使いますか? 
みんなが使う電気の一部は、福島の原発が作っていた電気です。
都会の人はたくさん電気を使います。



電気を作っていた原発が爆発して壊れてしまいました。
原発から来た放射線は、自然の放射線とは違って、人間が作ったのもの。
自然にはなかったものです。

放射線からでるいっぱいの放射能は、
生きものにとって悪い物になることがあります。
人も、植物も、生きものたちにもです。

森の生きものたちは、人間のように、こうしておしゃべりをすることができません。
森の生きものたちは、原発が爆発して、放射線が飛んできたことも知りません。
人間のしたことを受けとめるしかありません。
11月もりのこ 「森と放射線(放射能を正しく理解する)」_e0256851_0262552.jpg


今、みんなはマスクをしていますか? 長そでを着ていますか?

爆発した原発から来たいっぱいの放射線は、今どこにあるのでしょう? 

原発から来ている放射線のひとつは、「放射性セシウム」といいます。
セシウムは、いろんなところに下りました。土にも下りました。

土はたくさんの生きもののいのちのはじまりです。植物は土から育ちます。
お野菜も土から育ちます。

みんなは何を毎日たべますか?

(お肉) 牛は、草を食べて育ちます。草は土から育ちます。
(お野菜) 野菜は、土から育ちます。
(お魚) 魚は、海で育ちます。海にもセシウムは流れました。

土や、水、植物、生きものに、
いっぱいの放射線が来てしまったら、
人は食べることができないし、植物や生きものも困ります。

さあ、困ったことになりました。 
いのちのはじまりの土。どうしたらいいのでしょう?



放射能がなくなればいい?
どうやってなくせるのでしょう? 
放射能は一度出てしまうと何万年もなくならないといわれるものもあります。
何万年というのは、恐竜がいた時代くらい大昔。とても長い時間がかかります。

人が元気に生きるためには、たくさんの放射能がないようにしなければいけません。



たくさんの放射線を出してしまった福島の原発は、電気を作るためのものです。

じゃあ、放射能がないように、電気をやめることはできますか?

電気は、原発だけではなくて、火を燃やしたり、風で風車をまわしたり、
水の流れる力で電気を作ることもできます。
太陽の光をあつめて電気をつくることもできます。

みんなは、どうしたらいいと思う? 
11月もりのこ 「森と放射線(放射能を正しく理解する)」_e0256851_0362785.jpg


今、日本の国のえらい人、総理大臣は、
「原発はこれからも動かします」と言いました。
原発を作ると、お金がいっぱいもらえる人たちは、
「原発をやめたら困る」と言いました。

外国にも「原発」を売るのを続けています。
福島の原発は大きな地震と津波で壊れて爆発しました。

地震や津波は、自然が起こすものです。
地震は怖いけど、人間が止めることはできません。

日本は、地震の多い国ですが、原発がたくさんあります。
原発が壊れて爆発してしまうと、たくさんの放射能が出てきてしまいます。
どうしたらいいでしょう?



大人も子どもも、みんなにかかわる問題です。

でも、大人が原発を作るのだから、本当は大人の問題です。
だけど、原発が壊れて、放射能が飛んできたら、
大人だけではなく、子ども、赤ちゃん、みんなに関係しています。

みんなは大人にどうしてほしいですか?

みんなが大人になったら、どうしたいですか?

みんなが今日、おうちにかえったら、夜は電気をつけて、
テレビをみたり、ゲームをすると思います。
電気を使いすぎてはいないかな?
電気のこと、放射能のこと。考えてみましょう。
原発は、あなたのいのち、あなたの人生に直接かかわることです。

あなたがた子どもは、学ぶ力があります。
学ぶのは、学校の算数や国語だけではないのです。

大人がいつも正しいことをしているわけではありません。
テレビや新聞でみることがいつも正しいわけでもありません。



これで、おはなしはおしまいです。
今日は、どのくらい放射線が福島の原発が爆発したことで来ているのか、
機械で測ってみようと思います。

石井ちゃんたちは、今まで機械を使って、放射能を測ってきました。
測って、人が大丈夫だと思うから、もりのわやもりのこもやっています。

でも、福島の原発が放射線を出して、葉山にも飛んできたので、
心配もあるので、いつも機械で測るようになりました。

石井ちゃんは、いつも放射能を心配するようなことがない森で、
もりのわちゃんとあそびたいし、
放射能を出すことのない社会で暮らしたいと思っています。



人間が生きるためには、きれいな空気、水、安全な食べ物、家、服が必要です。

たくさんの生きものたちと、人間が元気に一緒に生きるためには、
どうすればいいのかな?

みんなは、どう思う?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今日、もりのこに参加した子どもたちは、
4歳から小学校4年生までの子どもたちです。
長くて、難しいお話だったと思います。

だけど、子どもたちはよくお話を聞くことができていたのに驚きました。
度々、問いかける場面がありましたが、
子どもたちの考え、意見には、
大人がハッとするものも、胸の詰まる言葉もありました。

*⑤さあ、困ったことになりました。
  いのちのはじまりの土。どうしたらいいのでしょう?
→「掃除機で吸い取る」「水で流す」「ロボットにやってもらう」
 「ロケットで飛ばす」...

*⑦じゃあ、放射能がないように、電気をやめることはできますか?
→「やめる」「テレビみなくていい」「ろうそくたくさん」
 「ごはん食べてすぐ寝る」、首を振る子どももいました。


*⑨みんなは大人にどうしてほしいですか?
  みんなが大人になったら、どうしたいですか?
→「なくしてほしい」「えらい人にやってもらう」「大人に相談する」
 「たくさん考える」


...みなさんは、どう思いますか?


ガイガーカウンターを3種類並べて計ってみました。
11月もりのこ 「森と放射線(放射能を正しく理解する)」_e0256851_10516.jpg

お弁当を食べたあとは、大人の時間。
思い思いに、放射能について話をしました。
11月もりのこ 「森と放射線(放射能を正しく理解する)」_e0256851_131933.jpg


子どもたちは、川原で元気な様子であそんでいましたが、
今日のお話、どんなふうに心にのこるのでしょう。

大人から子どもへ。
この現代社会のなかで、
大人の伝えるべきこと、今やるべきことは、多いのだと痛感します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次回は、 12月2日(日)


テーマは、「森林療法×もりのこ」


森林療法の講師をお招きし、
森林セルフケアについて、
いろいろなレクチャーをいただきます。
大人向けの実践もあります。どうぞご参加下さい。





by morinowa | 2012-11-04 16:31 | もりのこノート | Comments(0)

2012年4月開園シマシタ!   森のようちえん      葉山「もりのわ」      〜神奈川県三浦郡葉山町〜
by morinowa
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